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小川シェフのブログ

仕事のこと

新しい挑戦。日本で唯一無二の南インド料理店をつくる。

南インドレストラン

今、僕はある高級インド料理店のブランドプロデュースに携わっています。

オーナーはインド出身。 インドでも有数の企業で活躍され、約6年前に日本へ来日されました。 奥様も同じくインド出身。お二人とも、南インドにルーツを持っています。異国の地で、家庭を築き、キャリアを積み重ねてきた6年間。 その中で、きっと何度も思い出したはずです故郷の香り。 母の作る料理。 南インドの、あの土地でしか感じられない食卓の温度を。

彼らが目指しているのは、単なる「インド料理店」ではありません。南インドの食文化を、本物の形で日本に届けること。 そして、会食や記念日など、人生の大切な時間を過ごす場所として選ばれる、ラグジュアリーな南インド料理店をつくること。

それは、ビジネスであると同時に、 二人にとっての「里帰り」なのだと、僕は感じています。その想いに強く心を動かされ、ブランド設計のお手伝いをさせていただくことになりました。現在の目標は、約1年後のオープン。 今日もオーナー夫妻とのミーティングがありました。


ブランドづくりは、一度話せば完成するものではありません。何度も、何度も対話を重ねます。

時に意見がぶつかることもあります。 それでも、お互いの価値観をすり合わせながら、

「この店は、何のために存在するのか」

という、たった一つの問いに、僕たちは向き合い続けています。

回を重ねるごとに、少しずつ、目指すべき姿が鮮明になってきました。東京で。日本で。 唯一無二のラグジュアリー南インド料理店をつくる。その輪郭が、ようやく見え始めています。


正直に言うと、インド料理は、僕にとって初めて挑戦するジャンルです。フレンチとは、歴史も文化も、スパイスも技法も、まったく違う。 30年以上フレンチの世界で生きてきた僕にとって、これは未知の領域です。

それでも、僕は思うのです。

飲食店づくりの本質は、変わらない。

どんな料理を、どんな想いで、届けるのか。 誰に、どんな時間を過ごしてほしいのか。 その店にしかない物語は、何なのか。料理、空間、サービス。 その一つひとつが一つのブランドとして調和したとき、 お客様の記憶に、静かに、けれど深く残る店になる。それはフレンチでも、イタリアンでも、インド料理でも、同じです。

僕は、料理のジャンルをプロデュースしているのではありません。人が誰かと過ごす時間を、忘れられないものに変える。 その体験を、設計しているのだと思っています。

ジャンルが違っても、飲食店の本質は変わらない。

それが、これまでの現場で僕がたどり着いた、揺るがない確信です。


ちなみに、僕自身、南インド料理が大好きです。

休日にもよく食べに行きますし、 スパイスが幾重にも重なり合うあの奥深さには、 以前から、ずっと魅了されてきました。

好きなものを、大切な人たちと一緒に、 本物の形でつくり上げていく。こんなに幸せな仕事はありません。だからこそ、このプロジェクトには、大きなワクワクがあります。

これから約1年。

一杯のチャイから始まった小さな対話が、 どんな店に育っていくのか。その過程を、このブログでも少しずつお伝えしていきたいと思います。

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