第一章-31 揺るぎない一歩
オーミラドーの門をくぐると、エントランスまでの数メートルがやけに長く感じられた。石畳の道が続き、その先に重厚な扉が見える。扉の前には、黒いスーツを着たスタッフがまるでお客様を迎えるかのように立っていた。彼らの整った姿勢と...
オーミラドーの門をくぐると、エントランスまでの数メートルがやけに長く感じられた。石畳の道が続き、その先に重厚な扉が見える。扉の前には、黒いスーツを着たスタッフがまるでお客様を迎えるかのように立っていた。彼らの整った姿勢と...
面接が終わり、僕はゆっくりと息を吐いた。もう僕の心は決まっていた。ここで働きたいと。でも実際、ここに来る前には既に別のレストランから内定をもらっていた。そのレストランも一流であり、間違いなく自分にとって素晴らしいチャンス...
担任のノブちゃんから放課後に職員室に呼び出され、内定通知を受け取った瞬間、心臓がドキリと跳ね上がるのを感じた。その場の空気が一瞬止まったような気がした。目の前に差し出された封筒の重みが、これからの自分の未来を決定づけるも...
秋はあっという間に過ぎ去り、気づけば冬の冷たい空気が町を包んでいた。季節の移り変わりは早く、年の瀬が近づくと、僕は冬休みを利用して実家に戻り、家族とともに年越しを迎えることになった。こたつの温もりに包まれながら、改めて箱...
調理師学校の卒業式は、入学式と同じく大阪城ホールで行われた。あの広大なホールに、また僕たちが集まる。椅子の列がどこまでも続いていて、いったい何千人の生徒がいるのだろうかと目を見張る。そのすべてが、料理の道を志す者たち。入...