情熱と現実のはざまで: 新世代の料理人たち
今の若い料理人は本当に料理が好きなのか?シェフとかミシュランという肩書きや地位に憧れているだけではないか?と、とある大先輩が料理業界の未来を心配されていた。
だけど僕はこう思う。料理人やシェフを目指す若者の動機は人それぞれで、料理への情熱、シェフという職業の地位や名声への憧れ、食文化への貢献など、さまざまな理由があるのだろうと。料理が好きであることは、料理人として成功するための大切な要素の一つだけど、それだけではなく、技術、創造性、チームワーク、経営の知識などもこれからの料理人は今までよりもっと重要になってくる。
そして、シェフという職業に憧れること自体は決して悪いことではない。僕も含めほとんどの人が、憧れが最初の一歩となり、それが本物の情熱や追求心に変わっていくから料理人を続けているのだと思う。重要なのは、その動機が時間と共に成長し、深まり、実際の仕事の厳しさや挑戦に直面しても、その情熱を維持し続けられるかどうか。
この業界は非常に競争が激しく、長時間労働や強いストレスがつきものだ。そのため、料理への愛はもちろんのこと、精神的な強さや継続する意志も必要になってくる。若い料理人が最初は地位や名声に惹かれていたとしても、経験を積むうちに料理への情熱がさらに高まり、料理人として生きる喜びや満足感を見出すことも十分に考えらると思う。
だから、若い料理人の動機について一概に決めつけるのではなく、彼らがその道で成長し、自分自身と、この仕事に対する理解を深めていく過程を見守ることが重要だと思う。
だから僕はnocsを作ったのだ。