1. HOME
  2. ブログ
  3. 仕事のこと
  4. ノーショーは小さなレストランの大きな課題

BLOG

小川シェフのブログ

仕事のこと

ノーショーは小さなレストランの大きな課題

先日、僕のレストランでノーショーがあった。ノーショー、それは予約をしておきながら当日来店しない客のことを指す。特にエルブランシュのような小さなレストランにとって、これは経営に深刻な影響を及ぼす大きな損失になる。

ノーショーの損失は、一見すると単なる利益の損失に見えるけど、実はそれ以上の問題をはらんでいる。うちのような小さなレストランでは、予約数に応じて食材を準備しスタッフを配置する。予約したものの来店しない客がいると、その分の食材はロスになるし、スタッフの時間も無駄になってしまう。そして悔しいことに、せめてキャンセルの連絡があれば、他の客がその席を利用できたかもしれない。

そこで、ノーショー問題の解決策だけど、いくつかの方法が考えらる。キャンセル料の請求、予約時のデポジット制度、リマインダーサービスなど。でも、現実には、キャンセル料を請求してもほとんどの場合無視され、デポジット制度は日本ではまだまだ抵抗があり、導入すると予約そのものが減ってしまう可能性がある。また、リマインダーの連絡をするためには手間がかかる割には本質的な解決策にはならない。

でもこれは、意図的に複数の店舗に予約を入れ、当日の気分や都合で一つの店舗を選ぶといった人たちや、なんらかの事情で行けなくなったのにお店の事情を軽く考えてキャンセルの連絡を入れなかった人。またはキャンセル料を取られるのが嫌で無視する人など、悪意がある一部の人たちのせい。
中には予約をしていたのにうっかり忘れてしまったという人もいるだろうが、これも悪意は無いにしても結果的に店に損失を与えるのは同じこと。

僕たちは、ノーショーを最小限に抑える対策を練らねばならない。同時に、我々はお客さまに対してもお願いしたい。来店できない理由がある場合、せめて電話一本をいただければと思う。キャンセル料を払いたくないというのは分かるけどそれはルール違反というものだし、全てのレストランがキャンセル料を無情に請求するわけではないと思う。事情によってはなんらかの対応をしてくれるレストランもあると思う。少なくとも僕はそうしてる。(別の日の予約入れてくれたらキャンセル料取らないとかね)

ノーショー問題は、我々だけでなく、全ての飲食店にとっての共通の課題だ。経営者としてはもちろん、顧客側としても互いの理解と配慮をもって、この問題を共に解決していくことが求めらると思う。

関連記事