立ち上げから監修したオーベルジュがミシュランに選ばれました!
嬉しいニュースが飛び込んできた。
開業準備の段階からコンセプト設計、シェフの紹介、メニューの骨格づくり、レストランの動線やサービスの監修まで、立ち上げのごく初期から関わらせていただいた長野・戸隠の小さなオーベルジュ「awai 戸隠」が、この度ミシュランに選ばれた。
華やかな演出や話題性で注目を集めるタイプのオーベルジュではなく、どちらかと言えば静かで、誠実で、淡々とした歩みを大切にしてきた。
営業戦略として“派手さ”を選ばず、料理・空間・人を丁寧に育てていくという覚悟を貫いたからこそ、あの土地の空気と人の営みがそのまま「料理の世界観」に結実したのだと思う。
オーナーの揺るぎない信念、シェフの真面目な探究心、そしてスタッフ一人ひとりのひたむきな姿勢。
そのすべてが一本の矢のように揃い、ブレずに積み重なっていった時間こそが、今回の評価につながったのだと強く感じている。
僕自身も立ち上げメンバーとして多くの議論を重ね、料理の方向性やコンセプトの言語化、地域のポテンシャルの掘り起こしなどに関わらせていただいたが、今回の名誉は何より現場のみんなの努力の結晶だと思う。同時に、“本質を磨く”という道を選び続けたことが報われた瞬間でもある。
レストランやオーベルジュの価値は、装飾や演出で作られるのではない。
毎日の小さな積み重ねや、丁寧な姿勢そのものに宿る。
今回の「awai」のミシュラン掲載は、その当たり前の真理をあらためて思い出させてくれた。
心からおめでとうございます。
そして、こうした静かな努力が、ちゃんと届く世界であってほしいと願っています。


