地産地消の限界と地方創生へのさらなる挑戦
僕はフレンチレストランのオーナーシェフとしてだけでなく地方創生シェフとしても活動している。料理人として地方創生の活動をしているとよく耳にするのが「地産地消」だ。地産地消こそが食で地方創生する最も重要なキーワードだとよく耳にする。だけど、本当に地産地消が地方創生に繋がるのか、僕は最近そんな疑問を持っている。
確かに地産地消は、地域の食材や特産品を活かし、地元の経済を活性化させる素晴らしい取り組みだと思う。しかし、僕の経験から、地方創生においては地産地消だけに頼ることは出来ないと感じている。料理人の視点から考えると、地域の食材のみにこだわることで、料理の幅や多様性が制限されてしまうこともあるからだ。もちろんこれはどこの地方によるかで変わるが。
地方創生は、地域の魅力や文化、産業などの多面的な要素を活用して地域全体の発展を図るものだと思う。僕は地方の食材を大切にしながらも、新たな食材を取り入れることで、料理の可能性を広げるよう心がけている。地域の食材を活かしつつも、料理のクオリティや多様性を追求することが料理人としての使命だと思うし、他の要素を入れることで地方の食材の良さ、いや、それだけではなく、地方そのものの良さを引き出すことも出来ると考えている。
だから、地方創生においては、単に地域の食材を使うだけではなく、地域との共感や連携も重要だろう。僕は地域の生産者や職人、そしてそこに住んでいる人たちや地元企業との協力関係も大事だと思うし、その上で地域の魅力を最大限に引き出す料理を提供したいと思っている。
地方創生は、地域の課題や特性に応じた総合的なアプローチが求められる。僕は料理人として、食材の活用だけでなく、地域の観光振興や人材育成、地域のイベントやプロモーションへの参加など、様々な面で地域に貢献することを目指している。
料理人として、僕は地方創生の一翼を担い、地域の魅力を最大限に引き出す料理を通じて、地域の発展に貢献したい。
これが今の僕のミッションの一つだ。